ジビエとしても人気の高い鹿肉。
日本ではあまり出回っていませんが、ヨーロッパでは高級肉であり家畜として飼われている国もあるそう。
珍しい鹿肉を買ってみた、もしくは貰ったけどどうやって食べたらいい?というあなたの疑問に、週2、3度ほどの頻度で鹿肉を食べる猟師見習い中であり主婦でもある筆者がお答えします。
本当に美味しい鹿肉のレシピ6つ
週2、3度鹿肉を食べている筆者。
猟師さんと知り合ってからこんな食生活を2年ほどしていて、鹿肉を頻繁に食べていますが『何をしても美味しい!』というお肉ではない、適した調理方法があるお肉であると感じています。
それは鹿肉には以下のような特徴があるからです。
- 普段食べているお肉に比べると脂の融点が高い
- 高温での調理は硬くなりやすい
- 筋膜やスジが硬い
その特徴を踏まえ、基本的な我が家の鹿肉料理のローテーションに入っているのが下記の6メニュー。
- 鹿肉の低温調理ユッケ
- 鹿肉のロースト
- 鹿肉のステーキ
- 鹿肉の赤ワイン煮込み
- 鹿肉のハンバーグ
- 鹿肉の塩麹唐揚げ
①鹿肉の低温調理ユッケ

最近ハマっていてほとんどこのメニューにしてしまっています。低温調理ユッケ。
作るのも簡単で、味付けに間違いがないのが良いです。
- 鹿肉を耐熱の保存袋(ジップロックなど)に入れ、焼肉のたれを少量入れる
- 大きめの鍋に湯を沸かす
- お湯が沸いたら火を止め、保存袋に入れた鹿肉を入れる
- 20〜30分蓋をして入れておく
- お肉を切って中がピンク色に火が通っていれば食べやすい大きさに切る
- 器に盛り付け、焼肉のたれ、ごま油、卵黄を乗せる
- お好みでネギ、白ごまなどをかけて出来上がり
一番難しいのは、やはり火の通し加減です。
これは使う鍋の熱伝導率や、もともとのお肉の温度、お肉のサイズなどによって若干変わります。
ユッケは食べる時小さく切るので、火の通りを確認するために切り目を入れても問題ありません。初めのうちはこまめに確認してください。
一番確実なのは低温調理器を使用することだと思います。我が家も買おうか迷い中。
おすすめの部位:もも肉、背ロース
②鹿肉のロースト

ローストは我が家では定番の食べ方。最も美味しく食べられる調理法の1つです。
ソースはお好みで、わさび醤油やハニーマスタードソースも合います。
ソース作るのが面倒なときはやきにくのタレで食べます。(鹿肉料理には焼肉のたれがとても万能です)
- 鹿肉の脂や筋をきれいに取り除く。
- フライパンを熱しオリーブオイルを引き、お肉の表面に焼き目をつける。塩コショーをする
- お肉に焼き目がついてきたらフライパンから取り出す
- 耐熱の保存袋(ジップロックなど)にお肉を入れる
- 大きめの鍋に湯を沸かす
- お湯が沸いたら火を止め、お肉の入った袋を入れ20分〜30分おく
- 火の通り具合をみて好みのところで取り出す。
- 薄く切り盛りつけたら完成
もともとオーブンで焼く方法で作っていたのですが、火の通り具合がわからなすぎてやめました。苦笑
ユッケとほぼ作り方は同じです。
おすすめの部位:もも肉、背ロース
③鹿肉のステーキ

鹿肉をステーキで食べる場合、高温で一気に中心部まで熱するとお肉が硬くなってしまいます。
焼き加減はミディアムレア~ミディアムくらいが理想。
あらかじめ筋の部分は取り除き、牛ステーキのようには大きく切りすぎず筋繊維を断ち切るようにお肉を切ると食べやすいです。
結局うまい肉は一番ステーキがうまい。
- お肉の筋を取り除く
- 硬さがきになる場合はフォークなどで刺して筋繊維を断つ
- フライパンを十分に熱しバター、もしくはオリーブオイルをひき、お好みの硬さに焼き上げる
- お好みのソースをかけてできあがり
おすすめの部位:もも肉、首肉、背ロース(特に仔鹿がおいしい)
④鹿肉の赤ワイン煮込み
鹿肉の煮込みは、旨味がスープに溶け出し味わい深い料理です。
お肉を大きいまま入れれば見た目も華やかなメインディッシュに仕上がります。
鹿肉のくさみが苦手な場合は以下のように一度煮汁を捨てて、再度煮るとかなり食べやすくなります。
- 鹿肉を好みの大きさに切り、圧力鍋に入れる
- お肉が浸るくらいの水、塩小さじ1/2、ハーブをお好みで入れて30分煮こむ
- 30分経ったら煮汁を捨て、お肉を一旦取り出す
- たまねぎ、人参は一口大に切る。
- 油をひき、鍋で野菜を炒める。
- 先ほどのお肉、しょうがを鍋に入れる。
- 赤ワインを入れ、沸騰させアルコールを飛ばす
- トマト缶とコンソメを加え圧力鍋で10分
- 最後に調味料で味を整える
おすすめの部位:前足、スネ肉など
⑤鹿肉ハンバーグ

半端な鹿肉が余ってしまったら、ハンバーグにするのがお勧めです。
鹿肉だけでは脂が少ないので、我が家では豚ひき肉と1:1で作っています。
お肉の味がしっかりとしたハンバーグになり食べ応えがあります。トマトソースやデミグラスソースなど濃いめのソースに合わせると美味しいです。
- 玉ねぎはあらかじめみじん切りし、しんなりするまで炒める。
- 鹿ミンチ、豚ひき肉(または合挽肉)とその他の材料を全て混ぜ合わせ、こね、整形する
- フライパンに油を熱し、両面を焼く
おすすめの部位:スネ肉、前足
⑥鹿肉の塩麹唐揚げ
夫が一番好きなのがこのメニュー。
鹿肉の塩麹唐揚げです。鹿肉は高温での調理が硬くなりやすく、唐揚げとの相性はあまり良くありません。
しかし、塩麹に1晩漬け込むだけでお肉がとても柔らかく仕上がります。
- 鹿肉は塊のまま一晩塩麹につけこむ
- 鹿肉を食べやすいように切り(小さめ、かつ繊維が短くなるように切ると良い)、ついている塩麹は軽く落とす
- おろし生姜、おろしにんにく、だし醤油で味付けをし、片栗粉をまぶして180度に熱した油で揚げる
おすすめの部位:もも肉
鹿肉の調理にオススメの調理器具
鹿肉は一気に火入れをすると硬くなり、初めての調理はなかなか難しいものです。
我が家では美味しく無駄なく鹿肉を食べるために、いくつか調理器具を導入しました。
美味しい鹿肉を食べたい方は是非こちらもご覧ください。
関連記事|鹿肉の謎について色々と考える
関連記事|ほかの部位の食べ方
鹿肉も使いこなせば色々な料理で楽しめる

鹿肉も、特徴を知ればとても美味しく食べることができます。
鹿肉が手に入る機会がある人は、ぜひ色々な料理に挑戦してみてください。