こんにちは、ぐりゆうです。
十勝の田舎町に暮らして4、5年が経過しました。
北海道での田舎暮らしって現実問題どんななの??というのは移住を検討している人にとっては気になるところですよね。
本記事では、私が暮らす北海道の田舎町の現実をお伝えします。
読みながら『これは嫌だなー』、『これは我慢できる』など考えながら、移住先探しの参考になれば幸いです。
筆者の暮らす田舎のデータ
【田舎】とひとくくりにするのはなかなか難しいので、私の住んでいる町のスペックを紹介します。
- 北海道十勝の田舎町
- 人口 5,500人
- 帯広市まで車で1時間
- 町にある主要なお店はスーパー、コンビニ、ちいさなホームセンター、ガソスタ
- 車必須
と、こんな感じ。生活に必要な物しかとにかくありません。
ちなみにここ5年くらいで6000人近かった人口が5500人にまで減少しています。
こりゃ大変だ…
田舎暮らしの辛い現実【デメリット】
まず、田舎暮らしの現実。デメリットが大きい部分から紹介していきます。
ちょっとした買い物に往復2時間
北海道の土地は広大です。
どこに住むかによって大きく変わってきますが、私の住む町では一番近い都市の帯広市まで片道1時間かかります。
生活に必要な買い物、例えば以下のような買い物や外食先も1時間走らなければありません。
- 大手100円均一
- ニトリ
- 大きなホームセンター
- 家電量販店
- スターバックス
- マクドナルド
なので、ちょっとした買い物も半日~1日がかりですし、何かと物が必要になる引っ越したての時期は特に何度も買い出しに走りました。
ですが、最終的に田舎の暮らしに慣れると買い出しにすらあまり行かなくなります。
移動時間やガソリン代を考慮するとそこまでして買い物に行く必要を感じなくなるためです。(要するに慣れです)
食料品以外の買い物はもっぱらAmazonか楽天です。
病院は町医者しかない
町にはいわゆる町医者しかありません。
- 眼科
- 耳鼻科
- 産婦人科
など、専門医にかかろうと思うと車で1時間走らせる必要があります。
身体が弱かったり、基礎疾患の多い方、高齢の方はちょっと大変です。
生活によってはガソリン代が半端なくかかる
我が家は夫が片道40kmかけて隣町まで通勤していることもあり、ガソリン代は結構かかります。
2人で5~6万円は固いのではないでしょうか。
そのほかにも車の維持費、実家に帰るなど長距離移動時の高速代など…
車関連の支出が意外と多いので、車ナシ生活から移行しようとしている人は頭に入れておく必要があるでしょう。
ちょっとしたときに行けるお店が少ない
田舎にはとにかくチェーン店というものがありません。
- ちょっとしたWi-fi使いたいカフェ
- 居酒屋
- 飲食店
すべてが個人のお店です。個人店なので定休日も多め。
個人経営の素敵な飲食店はありますが、ふらっと時間つぶしできるようなお店はほぼありません。
仕事の種類が少ない、どこも人手不足である
田舎と言えば仕事不足…と思いきや、実際には求人はたくさんあります。
実態は若者が流出していて、圧倒的に働き手不足です。
ですが…
- 給与は都市部に比べ低水準
- 職種が昔ながらのものが多い
- どこも人手不足は深刻
職種は、観光、酪農、農業、林業、介護、飲食あたりだと求人はいつもあります。
『いつも求人がある=人手不足で業務も多い』可能性もあると思っています。
学校の選択肢が少ない
田舎での子育てを考えているのであれば、お子さんの学校のことも考える必要があると思います。
田舎では公立の小中学校に通うのが基本です。
それ以降の進路は高校自体がない地域も多いので、そのような場合は隣町に通学するか、高校から下宿して親元を離れるか…という選択肢になります。
自宅から通えないとなると、下宿費用など教育に関わるお金がかかるのは頭に入れておくべきでしょう。
公共交通機関が全然ない
田舎では公共交通機関も少なく、その利便性の低さから正直あまり機能していません。
バスが平日の通学時間帯しかなかったり、電車が1時間に1本あれば良いほうです。
たまにバスに乗るとほとんど人が乗っていなかったりするので、これは廃線になるだろうな…と思っています。
今あるものがなくなる可能性が高い
田舎に住んでいて感じるのは顕著な人口減少です。
私の住んでいる町では移住してからのたった5年の間に1割近くの人口が減っています。
そんな町で何が起こるのかというと、『今あるものがなくなる』ということです。
- 学校
- 町の病院
- スーパー
- コンビニ
- 電車やバス
今は最低限のものがそろっていて特に問題には感じていませんが、実際に移住してから高校が廃校になり、スーパーが1件潰れています。
周囲の環境で住む場所を決めても、環境は常に変化する可能性があります。これは何処に住んだとしても言える話ですが…。
田舎では発展の変化よりも、衰退していき不便になっていく可能性が高いのです…。
言わずもがな、雪は大変です
住む場所にもよりますが、やはり雪国での生活は慣れない人にとっては大変です。
特に日本海側は雪が多いので注意が必要。
一方私の住んでいる十勝エリアはそれほど積雪も多くなく、がっつり雪かきが必要なのはシーズンに5回くらいかな?
十勝~道東は雪が少ないので、雪耐性のない人にもお勧めできます。(しかし気温は圧倒的に低いのでご注意を。)
田舎暮らしの現実【メリット】
ここまで気の重くなるようなデメリットばかりお話してきましたが…、私は良いところがあるから田舎に住んでいるわけです。
家賃安すぎる
地域性もあるかと思いますが、東京都などの家賃が安い地域に比べると田舎の家賃はめちゃめちゃに安いです。
我が家は築30年ほどの賃貸一軒家(リフォーム済み)を借りているのですが、家賃は4万円。(車庫付き、庭付き)
コスパが良すぎて、それだけでハッピーです。
夜の物音がしない
線路や幹線道路に近いなどの場合でない限り、田舎の夜は本当に静か。
日中は近所のアクティブシニア層が薪わり、チェーンソー、草刈りと活発にお仕事しているのでそれなりに物音がしますが、夜は全く物音がしません。
夏は窓を開けて寝ても心地よい虫の音がするのみです。
私自身、物音に敏感で寝れないことも多かったので今の睡眠環境は完璧です。
家が自然の中にある
これは我が家自慢なのですが、窓の外の生物多様性が爆発しています。
エゾリス、アカゲラなどなど…
ふと窓の外に目をやると、一生懸命にえさを集める姿が見れたりと癒されます。
アウトドアフィールドがそこらじゅうにある
アウトドア好きの我々夫婦はお休みと言えばもっぱら外に遊びに行くのが基本。
- 渓流釣り
- 海釣り
- バックカントリースキー
- 山登り
- SUP
- キャンプ
などなど、素敵なフィールドが身近にあるのが自慢です。
無駄がなさすぎる
デメリット側でも書きましたが、とにかく田舎は【ないもの】が多いです。
ですが、生活する中で感じるには必要なもの以外はない、ということ。
- スーパー
- ガソリンスタンド
- 大手コンビニ
潤いや刺激を求めればキリがありませんが、生きていくにはこれだけあれば十分なのかもしれません。
個人的にはこれで満足しています。
実際の自分の生活的にはコンビニはあまり使わないのですが、唯一都会と同様に進歩していくのは大手コンビニのサービスです。
フリマサイトの発送や、各種手続きや支払い、荷物受け取りなど便利なサービスが使えるのはとても有難いです。
24時間営業である必要があるとまでは思っていませんが、ふと帰りが遅くなってしまった時、早朝による必要があるときなどはとても重宝するありがたい存在です。
このコンビニ1件が上陸したことで地元のお店が何件潰れたか…地元経済の脅威という問題はあると思いますが。
ぜひ田舎に住むときはコンビニの有無は確認してください。
楽しいご近所付き合い
田舎暮らしのメリットにもデメリットにも挙げられるご近所付き合いですが、私は好きなところの一つです。
都会と違って顔を合わせる人にあいさつができるのは気持ちのいいことですし、どんな人が近隣に住んでいるかわかっているのは防犯的にも安心です。
田舎では農業や漁業など第一次産業に関わる人が多いことや、趣味で家庭菜園をする人も多いので、おすそ分けが圧倒的に多いです。
最初は圧倒的に貰ってばかりで恐縮していたのですが、次第に物々交換やコミュニケーションが楽しくなってきました。
面倒に思う人もいると思いますが、温かみがあって田舎の好きなところの一つです。
北海道の夏、圧倒的に涼しいです
北海道の【田舎】、というわけではありませんが北海道の夏の涼しさは圧倒的だと思います。
大学時代関東に住んでいましたが、もはや5月~10月くらいまで夏じゃないですか?暑すぎませんか?
北海道も近年温暖化をひしひしと感じる暑さの日が増えてきましたが、そうはいってもまだクーラーなくたって、へっちゃらな地域がほとんどでしょう。
正直なことを言うと、私が恐れているのが『首都直下型地震』と『大規模な水害』です。
いま日本で災害の危険性を考えても、北海道に住むという選択は間違っていないのではないかな~と思っています。
まとめ:自分の適性をみて住む場所を決めましょう
以上、私の住む十勝の田舎町の生活の現実でした。
もちろんすべての田舎がこのような暮らしになる!というわけではないですし、もう少し利便性が高くて住みよい田舎町も存在するはずです。
一意見として参考にしていただければ幸いです。暮らす中でご自身の最適が見つかればよいなと思っています。
それでは!