北海道移住に憧れている人は、数ある失敗談を見ると不安になりますよね。
実際、北海道の田舎に暮らしている私ですが、これほど良いところは他にないのではと思っています。
特に移住してきた人がギャップを感じるのは「雪」についてではないでしょうか。
失敗したと感じる人がいるのは、押さえておくべき点について知らずに移住したからです。
本記事では北海道に移住する際に絶対に知っておきたい
をお伝えできればと思います。
北海道広すぎ問題
道民や北海道に旅行に来たことがある人なら見たことがある、新千歳空港の北海道と本州を重ねたこちらの比較図。
二泊三日の北海道旅行で一気に回るのは無謀だよ、と嘲笑わんばかりの図ですw
北海道の右端から左端まで、東京都から滋賀県までの位置をゆうに超えています。
と、いうことはもちろん北海道内でも気候に大きな差があることは想像がつきますよね。
気温も地域で全然違う
こちらがとある春の暖かい日の全道各地の天気。
やっぱり北のほうが寒いの?と思う人も多いかもしれませんが、一概にそうではありません。
この日の最低気温は最北端の稚内で5度、道東の釧路では-2度でした。
冬本番とも言える1月の地域別の平均気温は以下のようになっています。
最高気温 | 平均気温 | 最低気温 | |
札幌 | -0.6 | -3.6 | -7.0 |
函館 | 0.7 | -2.6 | -6.2 |
旭川 | -3.5 | -7.5 | -12.3 |
帯広 | -1.9 | -7.5 | -13.7 |
釧路 | -0.6 | -5.4 | -10.4 |
稚内 | -2.7 | -4.7 | -6.8 |
最北端の稚内よりも道東の釧路、内陸の旭川や帯広が意外と寒いというのも覚えておきたいところです。
基本的に半分より右側、道東方面は寒い傾向にあります。
雪が降る量が地域によって異なる
移住前に確認しておきたいところは、降雪量です。
寒いところの方が雪ってたくさん降るんでしょ?と思っている人もいるかもしれませんが、寒さと雪の量は全く比例しません。
こちらが、2018年の積雪量データ。
道内でデータ、降雪量の合計トップ5とワースト5を抜粋して表にしてみました。(データのない地区も存在します。)
地点 | 降雪の合計(cm) | 日降雪の最大(cm) | 最深積雪(cm) |
倶知安 | 1038 | 39 | 222 |
赤井川 | 972 | 31 | 182 |
歌登 | 924 | 43 | 214 |
中頓別 | 915 | 52 | 196 |
沼川 | 840 | 36 | 144 |
… | |||
標茶 | 175 | 15 | 20 |
苫小牧 | 174 | 30 | 42 |
浦河 | 150 | 17 | 19 |
根室 | 139 | 16 | 28 |
釧路 | 102 | 14 | 14 |
国内屈指のスノーリゾート、ニセコに隣接する倶知安町、キロロリゾートを有する赤井川村が2トップ。その他歌登、中頓別、沼川は道北です。
雪の少ない場所だとほとんどが道東、苫小牧や浦河も雪が少ないです。
単純にエリアだけでなく、山と風向きの位置関係などで降雪量が変わります。
最深積雪は倶知安では住宅の一階が埋もれてしまうであろう2m超の雪が降りますが、釧路ではたったの14センチ。
この雪の量の差は歴然です。
この表だけではわかりませんが、基本的に日本海側は雪が多いので覚悟しておくべきですよ。
札幌市内だけでも、地域によって降雪量が変わります。
できるだけ情報収集してから移住場所を決めたいですね。
雪かきは比較的暖かい場所の方が大変
意外と暖かい地域の方が雪が多い、という事実がわかったところで真実を伝えると気づく人がいると思います。
単に雪が多いのが大変なだけでなく、暖かい地域では雪が重いんです。
雪は水分の含み方によって、重さがまったく違います。
雪の中に含まれる水との比率を「雪水比」といいますが、雪の中に水分が多く含まれていると、当然雪は重くなります。
正直言って、雪が重い場所で大雪が降った時の雪かきは地獄です。
日本海側の雪の多い地域では、除雪機がないと辛いほど。
あの除雪機、実は結構高価なんですよね〜。
一時は盗難事故も相次いでいたほどです。
それに比べて寒い時期の道東の雪は軽いので雪かきは楽です。何と言っても-20度の世界ですから雪も軽くて吹けば飛ぶほどの時もあります。
雪道の運転に注意
北海道に移住する人にとって、恐怖を感じるのは「雪道での運転」ですよね。
しかも北海道の人って雪道でも結構スピード出すので、調子に乗って付いていくと急ブレーキで突っ込む可能性があります。
トンネル内、トンネル出入り口、橋の上は特に注意しなければいけません。
私は通勤中にアイスバーンで滑って路肩に車を落として廃車にした苦い過去があります…。
あと、雪道で気をつけたいのは鹿ですね。
鹿って何を考えているのか、急に道路に飛び出してきます。
よく見ていないと急には止まれず衝突しますし、そのブレーキが原因で事故になる可能性もあります。
そのほかにも大雪が降った後、除雪車が来る前に会社に向かったらスタックして抜けられなくなった、なんてこともあります。
雪国に来るなら、車も四駆じゃないと怖いですね。
雪道での運転は慣れるしかないですが、覚悟が必要です。
札幌市内の交通手段は地下鉄推奨
札幌市内で車通勤しようと思っている人もいると思いますが、冬は通勤ラッシュで渋滞しがちです。
渋滞に合うのが嫌であれば、札幌での移動は地下鉄が良いです。
バスは車と同じで渋滞必至、JRも本州の電車に比べれば雪には強いですが、遅れることもよくあります。
もし、札幌市内でどこに住もうか迷っているなら間違いなく地下鉄駅を基準に考えた方が良いと思います。
吹雪いたりすると駅までの道も辛いので、駅近物件だと札幌に住むなら嬉しいですね。
自分はどのくらいなら耐えられるのか?
雪の大変さですが、住む場所を選ぶことで雪かきに費やされる時間も変わってきます。
日本海側の雪の多い地域でも、一軒家に住むのとマンションに住むのでは雪かきにかかる時間は変わってきます。
一軒家の場合、車庫やルーフ付の駐車場であれば、朝の雪下ろしにも時間がかからず良いですよね。
自分がどのくらいだったら耐えられそうなのか?
移住前に可能であれば実際の冬の様子も見てみることをお勧めします。