- 派手な結婚式は望んでいない
- けれど家族には喜んでもらいたい
- 家族みんなにとっての良いお写真を撮ってもらいたい
そんな要望をプランナーさんにお伝えして、ご提案いただいたのが『家族とのフォトウェディング』。
本州から北海道に夫の両親を呼んで『フォトウェディング』だけ、っていうのはどうなんだろう?と、不安があったのですが、プランナーさんのプロフェッショナルな進行で『自分たちにとっては一般的な結婚式よりもいいんじゃない?!』という1日になりました。
「がっちりの結婚式はしたくない」
「でも家族に喜んでほしい気持ちがある」
「自分たちのこだわりも捨てたくない」
そんな方に参考になればと思い、当日の流れ、こだわった演出など写真を載せていきたいと思います。(家族の顔がはっきり映る写真はぼかし加工をしています)
これが結婚式に対して後ろ向きだった我々の答えの1日です。
ファミリーミート(10:00)
朝早くからの支度を終えて、ドキドキのファミリーミート。
両親が後ろを向いて横一列に並んでいるところに、花嫁衣装をお披露目しに行きました。
待っている間の緊張感の伝わる背中と、ぱぁっと明るくなった表情が忘れられません。
祖母への花束の贈呈
89歳の祖母へ、名前にちなんで百合の花束を贈りました。
認知症の祖母。結構進行してしまって、私のこともわからないし、30分前のことも憶えていません。
そんな状況でも会いにいけば「なんもごちそうないんだわ〜」と昔からの口癖で優しく接してくれます。
ばあちゃんが大好きな私は、祖母が来ることのできない結婚式はしたくありませんでした。
百合の花は、子供の頃よく遊びに行っていたばぁちゃんちの玄関の匂いがして、いつも祖母には誰かが百合の花を贈っていたんだなとこのとき思いました。
和装の撮影(10:30)
場所を変えて、和装の撮影。生まれ育った町の、築112年の歴史ある建物です。(プランナーさんがご提案くださった)
子供の頃からゆかりのある場所の近くで、こんな良いロケーションの場所があるなんて知らなかった。
両親との家族写真もたくさん撮影していただきました。
両親以外の家族とご対面(11:30)
ホテルに戻り両親以外の家族とここで合流。
この日はホテルのレストランを貸し切りにしていただきました。
いわゆる結婚式のコース料理ではなく軽食の提供をお願いしましたが、美しくテーブルも飾っていただき明るく良い雰囲気でした。
ここで、自分たちらしさのあるおもてなしを少しずつ散りばめています。
手作りウェルカムボード
ウェルカムボードを手作りで作りました。
ベニヤ板にレーザー彫刻機で焼き付けています。(手作りアイテム作りにおすすめ)
写真の印刷はしまうまプリントさん。安くて綺麗なのでおすすめです。アルバムもしまうまプリントさんで作りました。
自家焙煎コーヒーのブース
私が自家焙煎コーヒーのWEB販売をしているので家族にも知ってもらおうと、コーヒーのブースを作りました。
本当は私が全員分ドリップしたいところでしたが、お色直しもあるためセルフサービスにしました。
(コーヒーマシンと、ハンドドリップの器具を持参)
当日はスタッフさんがとっても素敵に配置や飾り付けをしてくださいました。
甥っ子が飾り付けしたシフォンのウェディングケーキ
「ケーキ入刀シーンを作って、みなさんにケーキと自家焙煎コーヒーを楽しんでもらうのはどうですか?」と、プランナーさんにご提案いただき、悩んだのはどんなケーキにするか。
どうしても私たちの親しんだものを食べて欲しくて、アルバイト先で焼いてもらったシフォンケーキにケーキ入刀することにしました。(快く作ってくださり感謝しかありません)
プレーンのシフォンだと少し地味かなぁと考えていたところにアイディアが降ってきたのが「甥っ子にケーキの飾り付け担当をしてもらうこと」
ホテルで生クリームとフルーツを用意してくださり、3歳のやんちゃ盛り、兄家族の協力のおかげで楽しみながら最後まで可愛いケーキを作ってくれました。
(兄も多分喜んでくれていて、この日の写真をLINEのアイコンにしてくれていた。嬉しい。)
この間に私はお色直しを。
子供の頃の写真の展示
来てくれた家族にまつわる写真をテーブルに並べました。
あえて写真たてに入れたり吊るしたりせず写真をそのまま並べたのは、これが最も簡単だったからというのが本音ですが
- スライドショーにするより気になるものを1枚1枚ゆっくり見れる
- 老眼対策(!)
家族婚にすると、ゲストの老眼率が高まります。
みんな、このコーナーの周りで眼鏡を外して手にとってじっくり写真を見ていたのが印象的でした。
写真の下に敷いたのは自分でとった鹿のレザーです。これも話の種になってよかった。
軽食の提供
下は0歳、上は89歳の今回はコース料理ではなく軽食の用意をしていただきました。
軽食にしたのは意図がありまして
- 子供達が行儀よくしていないといけない雰囲気をなくし、子供と大人のストレスの軽減
- 食の細い年配者の食べ物を残してしまうストレスを軽減
- 座順の配慮など面倒をなくす
家族だけの会ならではかもしれないですが、あえて豪華な食事をなくすのも新しい形かなと。
みんながどう思ったかはわかりませんが、考えた結果はこれが最善策でした。
父とサプライズ入場(13:00)
お色直しをして、父と入場しました。サプライズだったので父は動揺していました。笑
「お父さんは階段降りたら新郎さんと握手をしてあげてくださいね」と言われたのに、私とがっつり握手していた父。
夫に「またダイビング行こうな〜!」と不思議な挨拶をしていました。父らしい。
夫の手作りの記念品の交換(13:05)
私たちは「結婚指輪はナシ」という選択をしたので、夫が鹿のツノで作ってくれた首飾りを交換しました。
仕事の合間に、夜な夜なツノを削り、ツノを染め、刻印をし…頑張って作ってくれました。
他の人にとっては無価値だけど、自分たちだけにとっての宝物が、私たちには似合っている。
記念品を置いているのはアイヌの民芸職人さんに作っていただいたメノコイタ。
ケーキ入刀とファーストバイト(13:35)
甥っ子が飾り付けてくれたケーキはフルーツたっぷりのとっても愛らしい出来栄えに。(いちごは作りながらほとんど食べちゃった)
おかげさまでとっても可愛いケーキ入刀とファーストバイトシーンが撮れました。
「たべたーい♪」としきりに言っていたので、サンクスバイトも。
両親への手紙と花束贈呈(13:45)
結婚式といえば定番の花嫁からの両親へのお手紙。
恥ずかしかったですが、家族だけの場だったから気張らずに想いを伝えられました。(泣いた)
退場、お見送り(14:00)
家族に挨拶をして、見送られながらレストランから退場。
これにて家族との時間はおしまいです。
洋装ロケーションフォト(14:15)
その後ロケーション撮影もしてもらいました。
合間合間にイメージカットも撮ってもらっているので、なんと納品枚数は600カット以上(!)
写真を沢山残したい、という願いも叶えていただき大満足でした。
「家族を呼んでフォトウェディング」という選択
以上が私たちの行った「家族を呼んでフォトウェディング」の全体像です。
便宜上フォトウェディングと呼んでいますが、正直これをフォトウェディングと呼ぶのが正解なのかわかりません。
参加した家族にとってはたくさん写真撮っているけど「結婚式」だったと思いますし、私はこれがコロナ禍で価値観の変容のおきた今の時代に合った「結婚式」の1つの形だと思っています。
1年後には、この形に別の名前がついて一つのスタンダードになっても良いのではないかと思っています。
結婚式の準備は二人の価値観について考える良いきっかけ
結婚式の準備は大変でしたが、価値観について話し合い、その時の最善の答えを出す良いきっかけだったなと思います。
ここで一般論よりも自分たちの考えを優先できたのは、今後の2人の方向性をブラさないためにもとても良い経験でした。
以下の記事では、結婚式準備の中で感じたモヤモヤを分解しています。迷われている方の参考になれば嬉しいです。
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