私の住んでいる地域は下水道が通っていません。トイレは汲み上げ式ですが、生活排水がどのように処理されているのか、調べてみましたが実際にはよくわかりませんでした。下水道のない地域でも生活排水も浄化槽に貯められている地域と、そのまま河川に流れている地域があるようです。
ともあれば、排水を汚さないようにするのは急務です。
そこでまず、食器洗いから排水を汚すものを辞めることにしました。
食事に使う「食器」だからこそ、合成洗剤や香料フリーにすることは、自身の健康にもメリットがあると考えたからです。
食洗機にはセスキ炭酸ソーダ

我が家の台所、実は食洗機をメインで使用しています。
電気こそ使いますが、水の消費が手洗いに比べて圧倒的に少なく、お腹いっぱい食べた後に食洗機なら回す元気があります。
食器洗い機専用洗剤にも様々な種類があり、よりナチュラルなものをと色々試してみました。
しかし、ナチュラル系の洗剤は近所のドラッグストアに取り扱いがなく、通販で買うしか方法がありません。
さらに、粉洗剤数袋の為にAmazonはどでかい箱に!プラスチックフィルムをかけて!固定してきます。
この過剰梱包のことを考えるとあまり気持ちいい買い物とは言えませんでした。
酸性の油汚れを落とす為には弱アルカリ性で水に溶けやすいセスキ炭酸ソーダを使用するのが良いのではと思い、試しに小さじ1杯で回してみました。するとナチュラル系の食洗機専用洗剤よりガラスの曇りもなく綺麗に汚れが落ちました。
調べてみるとセスキ炭酸ソーダが主成分の食洗機用洗剤も商品化されており、合理的だったようです。
それから我が家ではセスキ炭酸ソーダで食洗機を回しています。おかげで近所のドラッグストアで買い物が済みますし、その他の場所のお掃除にも重宝しています。蒸気から立ち上がる人工香料も回避です。
麻ひものふきんを手編み

昔から洗剤を使わず汚れが落ちてエコだからアクリルたわしを使っているという方もいると思いますが、アクリル繊維はプラスチックから作られたものなので、マイクロプラスチックの観点から見ると実はあまりエコな商品ではありません…。
となると、天然繊維の綿の布巾やヘチマたわしなどが食器洗いの選択肢に。ヘチマは買うとちょっと値が張るなぁと感じたので、手作りを目指して現在栽培中です。
試しに麻ひもでふきんを編んでみたところ、程よく硬さもあり油吸いもよく良く汚れが落ちる!洗剤はなくても問題ありません。天然素材なので使えなくなったらコンポストに一緒に入れて分解することができます。もちろん自分で編んでいるのでパッケージフリーです。
油汚れや頑固な汚れは重曹で
こすり洗いが必要な汚れは重曹漬けし、こすります。油ヨゴレに焦げつきと意外とスッキリ汚れが落ちるんです。
シンクの水垢汚れにはクエン酸水スプレーを

水垢汚れはアルカリ性の汚れなので、酸性のクエン酸水を使うと良く汚れが落ちます。
容器も脱プラと言いたいところですが、口に入るものではないので今は使わぬファ○リーズ空容器を再利用しています。
ナチュラル洗剤とパーム油問題

以前は何も考えず泡立ちの良い合成洗剤を好んで使っていました。しかし、気にしてみた事もなかった裏面の成分表示を調べれば調べるほど使用されている界面活性成分は生分解率が低く手肌にも良くないものばかり。
満を持して、植物由来の界面活性成分を使用した「ヤシノミ洗剤」に変え、一時は安心していました。手肌にも優しく、無香料無着色で一歩前進です。
しかしながら、原料であるパーム油問題のことを知り、使用することに疑問を感じるようになりました。
パーム油は世界中で多く消費されている油の1つです。熱帯雨林を伐採してプランテーションを拡大するなど、パーム油の主要生産国のひとつであるマレーシア・ボルネオ島を中心に、さまざまな環境・社会問題を引き起こしています。
ヤシノミ洗剤を製造しているSARAYAは持続可能なパーム油生産支援活動をしていますが、もっと良い選択肢があるのならば変えたいと思うようになりました。
スポンジのマイクロプラスチック

合成洗剤の泡立てに大活躍していたスポンジもマイクロプラスチックの原因になることから手放すことにしました。
使えば使うほどボロボロになるスポンジは目に見えないほど細かくなり浄水場をすり抜けて海洋マイクロプラスチックとなります。
ヤシノミ洗剤もJOYなどに比べると泡立ちは劣るのでスポンジとの相性がよくなかった(洗剤がスポンジに吸収されていくような気が…)ことも1つの決め手になりました。
我が家のキッチンのこれから
1歩ずつですが、何も考えず便利商品をたくさん買っていた頃に比べると、シンプル化が進んできました。用途が広いナチュラルクリーニング用品が揃うと買い物の面倒な手間もなし。かなりの節約になります。
どなたかのお家のキッチンのアイディアになると幸いです。
今後はやりたいけどできていなかった、生ゴミの堆肥化に取り組んでいこうと思っています。あと、生ゴミをプラスチック袋に入れて捨てているのですが、それも今後辞めて行こうと思っています。